油茶ってご存知ですか?

油茶(yu cha)擂茶(lei cha)とは

先日 私お店に不在中来店されたお客様が、四川省の油茶ってありますか? との問合せがあったとお店にもどってから聞きました。

正確的に考えると油茶や油茶に似た生い立ちの擂茶等は”茶”と書きますが現代ではお茶の範囲には入らないでしょう。

それではなぜ?油茶・擂茶と呼ばれるようになったのでしょうか? ここでは、油茶を中心に、すこし掘り下げてみましょう。

油茶の作り方

油茶イメージ

  • もち米と落花生が黄色に妙られた頃に茶の葉を加え,茶の葉が鍋の中で広がった頃に「しょうが」を細かく砕いて加える。こうして一分内外妙ってから「お湯」と「塩」を少々加えて煮る
  • お湯を加えて一分内外煮沸しながら,撹枠する。茶色を帯びた薄緑の油茶が出来あがる。
  • これを茶こしで漉して「茶がら」に油と少々の塩とおゆを加え,再び煮る。
  • この操作を三回繰り返し,三回の油茶を併せて,濃度を調節し,味や香を調整します。
  • 写真のイメージにはナッツ類が入っていますが、具なしでもOKです。

油茶・擂茶の地域的分布

中国地図

油茶や擂茶の分布は広範囲にわたる その範囲は地形的な広がりではなく民族的広がりが強いと思います。あえて地名で言えば貴州省・湖南省・湖北省・広西自治区・広東省・福建省などで見られますが、前述の通り民族的に苗族・侗族・瑶族などの多く住む地域で見られます。

現在の油茶

四川の現代油茶

現代中国における油茶をイメージすると おやつ・小碗・小麺などの意味が強く 中国各地での朝ごはん的な意味合いもあります。

ですから具材も様々ですね。もはや少数山岳民族の油茶とは全く違うものになっています。

イメージ的には播茶に近い感じですね 播茶については下の考察をご参考ください。

油茶についての考察

酥油茶・バター茶

本来お茶という植物を利用する考え方は神農本草に関する知識が必要と思われますが、少数民族にはその知識はありませんでした。

山間部の少数民族が平地の漢民族と交わることによりお茶の知識に触れたことが、油茶の始まりでしょう。

山間部少数民族には主食も副食も混ぜて食べる習慣があり 糯米ら落花生・生姜塩などをお茶と混ぜて生活に必要な栄養素を無駄なくとることを覚え これが油茶の習慣になったのではないでしょうか?

油茶に関しては少数民族の中での話なので 文献や資料が少ないために想像の範囲ですが・・・

これと似たのにチベット・ネパール・ブータン・インド・モンゴルなどアジア中央部の遊牧民族や住民が日常飲んでいる茶飲料 酥油茶(すーようちゃ)=バター茶があり バター茶の茶葉は、遊牧民族の住む海抜の高い草原では茶の木は育たないため、茶葉全量を中国から輸入している。遊牧に際して携行するために、可搬性に優れた黒茶を固めた磚茶(団茶)をいれ、固形化したヤクの乳から作られたギーであるヤクバターと岩塩を加え、専用の攪拌器具を使って、脂肪分を分散させて飲みます。

油茶と酥油茶(すーようちゃ)=バター茶の共通項は生活環境の厳しい少数民族や高原民族の日常の栄養補給に飲んだとゆうか食したというか その地域地域で必要とされる栄養素をまとめて採るのに最適な形だったのでしょう。

お茶の食と飲の境界と擂茶とは

擂茶・油茶イメージ

油茶と播茶は,基本的に見ると茶の葉をそのまま油で妙るのと,茶と具を混合して粉末に播りつぶすところが違います。

油茶は下級茶を使い,毎日飲むところの日常的なものですが,播茶は年何回かの祭日か,特別の来客時につくるのが中心、したがって播茶には上級茶を使い 新芽の萌る時期には,茶の生の幼芽を使い,各種の具を混合して,祭りを祝い珍客のもてなしを行っていました。

こうした実態を見ると,油茶も播茶も飲み物でなく,食べ物の形態をもっているということが想像できます。

油茶ってご存知ですか?のまとめ

擂茶イメージ 茶という植物は,中国雲南省南部から,貴州省周辺山地にかけて,自生したもので,その茶が漢族の漢文化による,お茶は薬的な効用をもって,薬用として効用が認められ,中国国内をはじめ,日本に伝わっていきました。

一方,中国少数山岳民族には,日常食の形態で受け入れられ,飲食の境界におかれて継承されてたもので,それが,油茶であり,播茶であると推察されています。

一部に茶葉をすりつぶして使う播茶が日本抹茶の原型という方もいますが,日本の抹茶は播茶からの変化ではなく,出発点が違っています。

出発点は異なっても,お茶のもつ薬用的効用,そして,日常性としてのもてなしの心においては,日・中はもちろんのこと,両国共通性をもつものへと発展しています。

やっぱりお茶っていいものですね

中国茶・台湾茶でちょっと一息 慶光茶荘