お茶取扱説明書【あしたが変わるトリセツショー】を見て

お茶取扱説明書【あしたが変わるトリセツショー】を見て

外で淹れる烏龍茶

昨日NHKの「あしたが変わるトリセツショー」で放送された お茶の取扱説明書 見られましたか?

番組自体はここで配信されています。

お茶取扱説明書の内容はどうだった?

白茶の萎凋前

番組内容はまとめると

  1. お茶を泡立てて美味しさアップ+レシピ
  2. 究極のお茶は氷だし+理由
  3. お茶は飲むだけでなく食べるべし+レシピ
  4. 究極の代替え茶

これらを日本茶で説明していましたが、私は中国茶の専門家ですので、どうしても中国茶的見方をしてしまいます。

中国茶の専門家から見た「お茶の取扱説明書」

茶葉を摘む風景

番組は日本茶を中心に語られていましたので、中国茶の専門家として 内容と中国茶の話を追記してまいりたいと思います。

お茶を泡立てて美味しさアップ

これに関しては、日本茶の抹茶に通じる話で、一般的な中国茶の入れ方には存在しません。

ので私も中国茶で試したことはありませんが、抹茶ならなんとなく理解できます。

まあ泡立ち成分のサポニンがカテキンを覆いつくし苦みが出にくくするんだろうなと思います。

究極のお茶は氷だし

これは、一般的に

  • お茶の苦み成分(カフェイン)は高温で素早く抽出される
  • お茶の甘み成分(テアニン)は低温でゆっくり抽出される

この特徴を生かし、旨味を十分に引き出すには氷だしがお勧めと放送していました。

これには、私的に意見があり 本来 高級茶葉は高温で淹れても苦くなりにくい のが中国茶的見解です。

また、日本茶と中国茶の特性に違いにより この方法はより日本茶の方に合っていると思います。

一回目は氷だしで二度目はお湯でと言う淹れ方も日本茶によく合っています。

これに関して本来の見出しは、究極のお茶は氷だし ではなく 究極の日本茶の淹れ方は氷だし でしょう。

お茶は飲むだけでなく食べるべし

吃茶 中国語読みで チーチャ 日本語では キッサ これは文字通り お茶を食べる事であり日本の喫茶にも通じる話です。

このような言葉もある通り、中国では古くからお茶の出がらしを食べる文化は存在しています。

特にテレビでも紹介されたミャンマーに隣接している雲南省の西双版納(シーサンパンナ)などで食べた事があります。

また日本でも 八女の黒木村で茶葉のお浸しなどもたべたことあります。

感想は、ほうれん草のお浸しなどと比べてお茶のお浸しは味は変わりませんが、繊維が多く分歯ごたえが強いです。

ですから番組で紹介されていたように、すりつぶす みじん切り などの工夫をお勧めします。

究極の代替え茶

これには、少し驚いたがベストスリーは以下の通り

3.米

2.柿(皮)

1.キウィ(皮)

正直、一位のキウィは飲もうと思ったことがない、けどこの結果を見て飲んでみたい。

ここで一つ、これらはお茶と言うよりハーブティーの一種であり お茶の代替えが出来るかと言えばそうは思えない。

この番組を通じてカフェインの印象があまりよくなかったように感じたが、全くのノンカフェイン飲料ばっかり飲んでいると 少し口さみしくなるのは私だけでしょうか?

お茶は嗜好品であり 少しの刺激は欲しいかなと。

編集後記

茶葉で飲む、日本茶の消費量が年々減少している話は仕事関係からよく聞く話です。

実際 茶屋さんも廃業しているところも多く、町でシャッター閉めっぱなしの茶店も目につきます。

いやいや ペットボトルのお茶があるから困らないじゃないか? と思われるかもしれません。

しかし

ペットボトルで飲むお茶は、ソフト飲料であり お茶といって良いものなのでしょうか?

この番組 お茶取扱説明書 【あしたが変わるトリセツショー】を通して言いたかったのは

お茶を扱う私たちにも お湯で淹れるお茶 が当たり前 ではなく、

お茶の潜在的なニーズの掘り起こしがテーマのように感じました。

台湾茶・中国茶でちょっと一息 慶光茶荘