お茶に関する2022年4月の諸事情
2022年も春を迎え世界的にお茶の収穫時期を迎えてまいりましたが中国茶・台湾茶を中心にお茶に関するお茶の諸事情を少し書いてみたいと思います。
慶光茶荘的には
慶光茶荘的には今現在在庫があるものに関しては良いのですが、茶葉の輸入がだんだん難しくなってきています。これは輸入業務が難しくなっているのではなく現在の世界的な諸事情からです。
コロナ禍の影響 経済的な影響 国際紛争の影響 それぞれが影響しあっています。
私どもは中国茶・台湾茶の視点から考えていますが、しかしこれって皆様の衣食住にも言える事だと思います。
コロナ禍の影響
コロナ禍も日常となりつつある今 上海ではロックダウンが継続中です。
これらはお茶の収穫に影響されます。
何故ならお茶の収穫に出稼ぎ労働者が活躍するのですが、人の移動が制限されるために単純に生産量は増えること難しいと思われます。
物流も
また最近上海を経由する物流が非常に不安定です。
上海に世界中のコンテナが集まりつつあるとのうわさも 何故なら町のロックダウンで荷揚げが出来ずコンテナがたまる一方だから。
当然輸出に関しても上海市内の交通事情や国際飛行機の減便などこれらはが通常の状態に戻るまでどのくらいかかるやら。
スリランカがきな臭い
世界三大紅茶の産地をご存知ですか?
答えは中国・インド・スリランカでなのですが、そのスリランカが今おかしなことになっています。
つい最近までスリランカ紅茶は輸出強化を目的に有機栽培や有機肥料などを推進していました、しかし有機肥料の高騰などで紅茶の高級化をあきらめたとか。
外貨減少で停電が
もともとスリランカ政府に外貨の余裕がなく 続くコロナ禍での様々な外国から輸入するものの値上げで立ちいかなくなっているとか。
追い打ちをかけるように昨年の少雨が原因で水力発電(スリランカの電力は40%が水力)が出来ず、石油・石炭の輸入価格の高騰から電気代の値上げどころか田舎では一日13時間の停電とか
これからお茶の収穫時期に向けて最悪の条件です。
※先日スリランカの対外債務のデフォルトが発表されています。今後IMFが査察に入るみたいですが、どうなる事やら
これは世界的な問題
ロシアのウクライナ侵攻で農業大国であるウクライナとロシア共の輸出もSTOP
もちろん年単位で考えると小麦・大麦・コーンなどの食物の価格高騰が言われていますが、
それよりもさらに深刻なのが、石油・石炭はもちろん農薬・肥料など農業に必要な原料にも影響が出れば、来年以降の収穫量に確実に影響が出ると思われます。
単年で解決できるものもあるかもしれませんが、これらの問題は私どもが扱っている中国茶や台湾茶だけでなく日本茶でも、いいえ私どもの周りにある農業すべてに言えることです。
世界はつながっている
一見中国で収穫される中国茶や日本で収穫される日本茶・スリランカやインドの紅茶などお茶は1600年代以降様々な国で輸出品として生産されてきた側面もございます。
現代のように世界的な貿易体制になれてしまった時代は、一度つまずくとバタフライエフェクトのようにだんだん大きくなりながら世界中に広がります。
経済的な余裕のない国からだんだんインフレに耐え切れずなり、経済に今は余裕のある国でも影響は少なからず広がるでしょう。
最後に
今回は中国茶・台湾茶の輸入に関しての今の世界状況を柄にもなく考えてみました。
最後にこれは私自身の考えであり、慶光茶荘には関係ございません。