初めての中国茶の選び方

初めての中国茶の選び方

中国茶のセレモニーイメージ

旅行に行った・映画・ドラマで見た・料理屋さんで飲んだ 中国茶に初めて触れる機会は様々ですが、もしあなたが中国茶に興味を持った時にどのような中国茶を選べばよいのでしょう?

ちょっとしたおせっかいかもしれませんが、中国茶を扱って35年の慶光茶荘が 悩むあなたにアドバイスを少しさせて頂きます。

あなたのお好みは?

カフェでお茶を飲む女性友達

「日ごろあなたが飲んでいる飲み物は?」 私がご来店されたお客様に最初にかける言葉です。

探している中国茶がはっきりしている場合は、もちろんそのお茶を中心に様々な中国茶を紹介しますが なんとなく中国茶を飲んでみたいと言われる方が多いいのも事実

そこで先ほどの質問「日ごろあなたが飲んでいる飲み物は?」が大切になってきます。

飲料にも コーヒー・日本茶・紅茶・水 いろいろございますが、やはり好きな飲料に近いものからお勧めします。

コーヒーや紅茶がお好きな方には中国紅茶・重醗酵の烏龍茶、また 日本茶がお好きな方には軽醗酵の烏龍茶などをお勧めするのが一般的です。

中国茶の選びのポイント 醗酵

お茶の火入れイメージ 発酵をうながす

中国茶の特徴として発酵が重要なポイントです。 中国茶には「六大茶分類」という分け方がございます、ここでは話が長くなるので割愛しますが気になる方はリンク先でご確認ください。

簡単に言うと

  • 発酵が軽い:茶葉が緑色から深緑色 茶湯が緑色から黄色 緑茶に近い
  • 発酵が重い:茶葉が茶色から深茶色 茶湯が黄色から茶色 紅茶に近い

と考えて頂ければいいと思います。

同じ緑茶でも中国茶と日本茶は違う

中国茶の発酵による違い 比較イメージ

ここで一つ注意を 緑茶に近いと表現した「中国茶の発酵が軽い」茶葉なんですが、「日本茶と中国茶の違い」でも書いていますが、仕上げ方の違いでそれぞれ特徴に違いがございます。

同じ緑茶でも

  • 日本茶の特徴は味
  • 中国茶の特徴は香

としており、一般的に日本煎茶等を飲んでいる方が中国緑茶を飲むと味が淡く感じられることがございます。

日本茶をお好きな方に烏龍茶をお勧めする理由

発酵の違う烏龍茶のイメージ

ココまで読まれて、最初の「コーヒーや紅茶がお好きな方には中国紅茶・重醗酵の烏龍茶、また 日本茶がお好きな方には烏龍茶などをお勧めするのが一般的です。」理由が少し説明できたでしょうか?

念のため もう少し分かりやすく説明させていただくと。

コーヒーや紅茶がお好きな方には中国紅茶・重醗酵の烏龍茶の理由

コーヒーや紅茶等 味がハッキリしており苦みの覚醒作用もある飲料を好まれるお客様には 中国茶で類似を探すと 重醗酵の烏龍茶及び紅茶が似ています。

日本茶がお好きな方には烏龍茶などをお勧めする理由

ココでいう日本茶とは煎茶のことでほうじ茶ではありません。

前述の通り日本と中国の緑茶は似て非なるもの仕上げ方の違いでどうしても中国緑茶のほうが味が淡いです。

そこで軽醗酵の烏龍茶が出てきます。

軽醗酵の烏龍茶は中国緑茶より味がしっかりしており、かつ日本茶よりも香が良いのが特徴です。

初心者向けは淹れ方も簡単

烏龍茶を淹れるのはカンタン イメージ

さて 私ども慶光茶荘で中国茶初心者にお薦めしているお茶は

  • 発酵が軽い烏龍茶
  • 発酵が重い烏龍茶
  • 紅茶

の三種類ですが、これら三種類は淹れ方も簡単 沸騰した100℃のお湯で淹れるだけ。

茶葉の量は微妙に違い だいたい5g~8g程度 基準は湯50:葉1 ぐらいのイメージで。

蒸らし時間は1分半から3分程度

※日本茶のように茶湯の温度で渋くならないのが これらのお茶の特徴です。

初心者向け具体的な淹れ方

細かいことを言えば いろいろありますが、道具は家庭ある急須や湯呑でOKです。

最初に急須や湯呑を温めておいて条件面は

  • 湯100度
  • 茶葉5g
  • 蒸らし1分半

で急須に湯を残さず湯呑に注ぎってください。

初心者向け淹れ方の調整

もう少し その調整は

  • 味が薄いな? 蒸らし時間を最大3分まで増やしましょう まだ薄い場合に初めて茶葉の量を増やします。
  • 香が弱いな? 急須や湯呑は事前に温めましたか? 湯の温度は100度になっていますか?
何回飲めるの?

中国茶は複数回(3回程度から8回まで行ける場合も)淹れる事が出来ます。

茶葉の交換のタイミングは 淹れ始めて一日経った 複数回淹れて味が薄い・香りが弱くなった時にご自身のお好みで

まとめ:初めての中国茶の選び方

慶光茶荘のお茶展示状況

基本的に慶光茶荘で中国茶初心者のお客様に中国茶を紹介する場合のロジックとその理由を書いてまいりましたが、これはあくまでも基本です。

お客様が日ごろ飲んでいるものと全く違うものをお求めする場合もありますので お客様と会話しながらご要望を理解して提案すべきです。

今回のケースは あくまでもお客様が全く中国茶を知らない 何を飲んでいいかわからない ことを前提に書いていることをご理解ください。

追記:値段が高ければ美味しいわけではない

注意事項として お茶は嗜好品で同じお茶を二人で飲めば 二つの意見に分かれるものです。茶葉の値段はグレードもありますが、その茶葉自体の希少性 有名か無名かで値段も変わってまいります。ですから有名で希少な茶葉が ご自身に合うかどうかは値段とは関係ありません。