大紅袍 岩茶の王様
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大紅袍 岩茶の王様

大紅袍の産地 武夷山と名前の由来
場所は非常に険しく、土壌は潤って肥沃であり、周囲は岩壁に囲まれているため、日照時間が少ない等の茶葉の生長に最適で、自然条件にとりわけ恵まれています。 何故「大紅袍」と言う名前がついているのでしょう実は、それにまつわる伝説があります。清の時代、首都へ科挙の試験を受けに急ぐ1人の秀才(地方の科挙試験に合格した人の称号)が、途中で腹痛を起こし、病に倒れました。 ちょうど通りかかった天心寺院の住職は、秀才を寺院へ連れて帰り、九龍窠で採ったお茶を秀才に飲ませました。秀才はそのお茶を飲むと、すがすがしい香りが体の中へ流れ込み、疲れが軽減したように感じ。暫らく経つと、腹部の痛みも消え、元気になりました。 その後、秀才は殿試(科挙の最終試験)に合格し、状元(主席合格者の称号)で卒業。状元となり、命の恩人に感謝するために、武夷山へ出かけ、住職に不思議な効き目のお茶を是非見てみたいと尋ねます。
時の皇帝に認められた大紅袍
状元が首都へ戻って暫らく経つと、今度は皇后が腹痛を訴え病に倒れます。侍医がなすすべも無く手をこまねいていた時、状元は持ち帰ったお茶を皇后に献上しました。すると皇后の病状は一気に良くなり、皇帝は非常に喜んで、状元に真っ赤な長い衣を与え、武夷山の茶木に対して賞を授けることを託しました。状元は当時訪れた場所へ行き、茶木に真っ赤な長い衣を掛けた。それ以来、同茶は「大紅袍」と称され、毎年皇帝へ献上されるようになったとさ。
岩茶の王様 大紅袍
別名「岩茶の王様」。様々な伝説が残る大紅袍ですが、現在残っている樹齢300年超の原木はわずか数本のみです(写真)。お茶は年間1kgも採れません。そのため、ある香港人のお茶通が250万円/20g(!)で購入したという話は有名になりました。